●第1ターン (8:00) つづき
各ターンの最後、すべての部隊の活性化が終了した後に回復フェイズ(Phase de ralliement)がある。非混乱状態の敵ユニットのZoCにいない限り、混乱状態からの回復を試みることができ、1D6に士気値を足して6以上だと成功だ。例えば士気2の歩兵だと2分の1の確率で回復するのだが、指揮官とスタック・隣接していると有利なDRMが付く。今ターンのSchölerの攻撃で混乱状態だったLeningenの歩兵は、指揮官の叱咤激励で回復した。
●第2ターン (9:00)
前ターンに続いて平野部ではプロイセン軍のFransecky部隊がマップ中央のミュンヘングレーツに向けて急進、Hornの部隊はMusky山を目指した。
右翼から敵が迫ってくるのを見たオーストリア軍は、左翼方面のSchölerに対しては指揮官のLeningenと兵力の一部を足止めとしてとどめ、残りをミュンヘングレーツに向けて後退させる。そして前ターン活性化に失敗したAbeleだが今回は成功し、Musky山に向かって登ってくるHornの部隊に山上から砲撃を浴びせる。だが効果はなく、Hornに連絡線を断ち切られる前に山上の部隊は撤退を始める。そしてミュンヘングレーツの右方をカバーするために部隊を前進させた。
マップ左方で早くIser川を渡河したいプロイセン軍Schölerは、こちら岸の村にとどまっているLeningenを歩兵2ユニットの計6戦闘力で攻撃する。守るLeningenは歩兵、猟兵1ユニットずつの総戦闘力4。だが猟兵は村に対する攻撃であれば攻防いずれの側でも+1DRMの有利な修正を得られる。Leiningenの陣頭指揮によるDRMも加わって、プロイセン軍歩兵は両ユニットとも激しい防御射撃に耐えられず退却してしまった。
このシナリオでは猟兵(Jäger)は、戦闘力も士気・ステップ数も1しかない(歩兵は通常、戦闘力3で士気・ステップ数は2)。Jägerといっても立体機動して巨人を駆逐したりは到底できないのだけれども、スタック制限は通常2ユニット+猟兵のところ、村へクスでは1ユニット+猟兵と減るので、先述の村の戦闘でのDRMと相まって、村の防御を増強したいときには結構重宝するのである。
●第3ターン (10:00)
このターン最初に活性化が回ってきたのは、ミュンヘングレーツに向けて街道を急進してきたプロイセン軍Franseckyの部隊だった。歩兵2ユニットに指揮官の戦闘ボーナス2という強力な戦力でもって攻撃をしかけたいFransecky。だが前ターンに敵オーストリア軍は村を利用して防御ラインを構築しただけでなく、後方から砲兵の支援も受けられるように布陣していた。このゲームでは戦闘の際、砲兵ユニットは同じ部隊に所属している友軍ユニットが攻撃されている場合、防御射撃に自身の戦闘力を加えることができる(ただし射程は半分になる)。
ミュンヘングレーツ、それにその右方のAbeleがいる村へクスも、攻撃するなら敵後方からの激しい砲撃にさらされることになる。ミュンヘングレーツを目指していたFranseckyは敵の布陣を見てマップ右方に転進、敵防御ラインの右翼に位置する一番弱いスタックを攻撃した。ここも村ではあるものの、守るのは猟兵のほかは戦闘力1の弱小歩兵。このシナリオでは主戦力となる戦闘力3の歩兵はオーストリア軍には3ユニットしかなく、防御ラインに弱点が生じやすいのだ。Franseckyの兵たちは敵の砲兵の視界外に回り込んで村を強襲、1ユニットが防御射撃で撃退されたもののオーストリア軍を退却に追い込んだ。
Franseckyの攻撃を受けたオーストリア軍はマップ下方へできる限り後退。LeningenもIser川の対岸から撤退した。このシナリオでのオーストリア軍は守り切ることではなく、時間を稼ぎつつ全軍を盤外に撤退させることにある。強力なプロイセン軍に対し無理は禁物だ。
敵を逃がすか、とSchölerは前ターンに続いてLeningenを攻撃。だがまたも撃退されてしまい、Iser川渡河ならず。プロイセン軍は続く回復フェイズでも混乱状態からの回復に失敗するユニットが多く、次ターンの攻撃力が低下してしまった。
つづく
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