2022年7月27日水曜日

スコットランドの独立のために-Freeedooom!!  Bannockburn 1314 - Men of Iron Tri-pack(GMT) AAR ②

  両プレイヤーがサイコロを振り、イングランド軍先攻となった。まずはエドワード二世(水色)を活性化。混乱状態(Disordered)で散らばっている多数の槍兵(Pike, PK)を集結させるとともに、マップ右下にある増援登場へクスをエドワード隊の槍兵が塞いでいるため、空けて増援が登場できるようにするためだ。

 増援は長弓兵(Longbow, LB)3ユニットと槍兵4ユニット。槍兵は他のユニット同様混乱状態で登場しエドワードの指揮範囲に入らないと回復できない。しかも指揮範囲外状態(Out of Command)のユニットは接敵できないため、はっきり言って増援の槍兵には期待ができない。だが長弓兵3ユニットは強力だ。指揮範囲外でも射撃ができるので、スコットランド軍右翼(マップ下方)を脅かすことができる。

 続けてグロスター伯の部隊(黄色)を継続活性。一人突出しているグロスター伯ギルバート・ド・クレア(Gilbert de Clare, 8th Earl of Gloucester)を自部隊のところまで退避させる。さらに左翼(マップ下方)のロバート・クリフォード(Robert Clifford, 1st Baron de Clifford)の長弓兵中心の部隊(青)が継続活性に成功。長弓兵とクロスボウを前進させて戦列を引く。


 イングランド軍が着々と態勢を整えていったが、やっとスコットランド軍に自由活性が移る。スコットランド軍の槍兵はシルトロン(Schiltron)という防御隊形で初期配置されている。シルトロン状態の場合、移動や攻撃はできないが、戦闘結果で退却が出ても無視できるうえ、他のシルトロン状態のユニットと隣接している場合、側面(flank hex)も前面(front hex)として扱われて攻撃を受けても不利なサイの目が発生しない。さらには重装騎兵(Mounted Men-at-Arms, MM)はシルトロンの槍兵の前面から突撃(Charge)はかけられないうえ、白兵戦(Shock)で攻撃しようとしても白兵戦忌避チェック(Shock Reluctance DR)に成功しないといけない。

 というようにシルトロンはいろいろと防御に有利なうえ、スコットランド軍はかっちり戦列を引いており両翼は小川(Burn)などによって守られている。このまま固く守っていたらいいんじゃないのと思ってしまうんだけど、この戦いではスコットランド軍は積極的に攻撃をしかけないといけない。そもそも時間制限(Timed Engagement)がスコットランド側にかけられているうえ、守っているだけだと分散して混乱状態だったイングランド軍の多数の槍兵が態勢を整えるだけでなく、長弓兵による射撃で一方的に損害を受けることになりかねない。スコットランド軍としては、自軍指揮官の高い活性化値を生かして積極的に攻撃していく必要があるのだ。


 スコットランド軍右翼(マップ下方)のキャリック伯エドワード・ブルース(Edward Bruce, Earl of Carrick)の部隊(緑)がシルトロン状態を解除して前進し、長弓兵は敵と射撃戦を開始する。ちなみにこのエドワードは中央で主力を率いるスコットランド王ロバート一世の弟である。

そして左翼(マップ上方)のマレー伯トーマス・ランドルフ(Thomas Randolph, 1st Earl of Moray)の部隊(水色)が動く。長弓兵で射撃戦を仕掛けたのち、槍兵が前進して白兵戦に持ち込む。


 Men of Ironシリーズでは敵の長弓兵など射撃ユニット(Missile Unit)の前面へクスに移動した場合、対応射撃(Reaction Fire)を受ける。隣接へクスへの長弓兵の射撃は+2DRMとなり、70%の確率で混乱してしまう。対応射撃を受けたのち、混乱状態で白兵戦を仕掛けると-2DRMと不利になるのだが、MoIシリーズの白兵戦では攻守の兵種の組み合わせでサイの目修正が発生し、槍兵が長弓兵を攻撃する場合は+2となるので混乱状態での攻撃の-2は相殺される。さらに長弓兵の白兵戦防御DRM(Shock Defense DRM)は+1なので、それらを合計すると混乱状態で攻撃しても+1のサイの目修正となるのだ。

 長弓兵の数で劣るスコットランド軍としては射撃戦だけやっていると不利になる。そのためスコットランド軍は長弓兵からの対応射撃を受けながらも積極的に突っ込んでいったのだ。長弓兵に突進していくというとクレシーやポワティエ、アザンクールの悲惨な結果が思い浮かぶけれど、あれはすべて思い上がったフランス軍の愚行、じゃなかった長弓兵が防御に適した地形に陣取っていたときの話。このバノックバーンでは長弓兵は平地(Clear)にいるため白兵戦の攻撃をもろに受ける。

 ただし敵の対応射撃で混乱状態になったユニットは、射撃にはかなり脆弱になり、白兵戦ののちイングランド軍に活性化が移ると長弓兵のいい餌食になってしまう。だがスコットランド軍は高い活性化値を誇るのだ。継続活性でたたみかけ、敵に対応する余裕を持たせることなく複数の方面で圧迫し続ければいい。


 という目論見で積極的に打って出て、槍兵3ユニットが敵長弓兵に接敵する。1ユニットが対応射撃で混乱状態になったが、他の2ユニットは無傷。ラッキー。だが続く白兵戦ではサイの目が悪く、長弓兵に対する3つの攻撃がすべて失敗におわる。さらには継続活性に失敗、イングランド軍に自由活性が移る。あれ、やばいんでないの。



つづく


(以前、SNSマストアタックに書いたものです。修正を加えている場合があります)

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