●第2ターン(つづき)
ロシア軍Essenの攻撃によって窮地に陥ったナポレオン。
「頼む、親衛騎兵、動いてくれ! 皇帝を守るのが親衛隊だろ!!」
そんな仏軍プレイヤーの願いもむなしく、引かれた活性化チットはロシア軍のEssen。当然、ナポレオンを守る負傷兵に追い打ちをかける。なすすべもなく負傷兵は壊滅、ナポレオンは混乱状態の砲兵とともに退却する。さらにロシア軍は、Dorsenneの砲兵が守るアイラウ村へクスを2ユニットで攻撃。仏軍の砲撃をかいくぐって露近衛兵が村に突入、占領した。アイラウ村は各ヘクス1勝利得点となるため、教会ともどもこのままゲーム終了時まで保持すればロシア軍はかなり有利となる。
仏親衛騎兵のDahlmannの活性化チットがまだ引かれずに残っているが、Jours de Gloireシリーズでは最後に残った活性化チットはプレイされず、ターン終了となる。
「おいおい、親衛騎兵が動かなかったじゃん。どうなってんだ?!」
●第3ターン
ナポレオンが危うい状態が続いており、戦略イニシアティブを決めるサイコロに両プレイヤーとも気合が入る。
「本当に頼む、親衛隊、動いてくれ!」
皇帝の危機に兵たちが奮い立ったか、イニシアティブを得たのは仏軍となった。
「おっしゃ、ラ・ギャルド・ア・ドネ!!」
Dorsenneの部隊が活性化し、親衛隊が動く。ちなみにLa Garde a donné!(親衛隊が動いた!)というのは以前のブログに書いたけど、Bulletin de la Grande Armée(大陸軍広報)の決まり文句La Garde n'a pas donné.(親衛隊は投入されなかった)を踏まえているようで、ヒストリカルノートの見出しになっていたもの。仏軍プレイヤーはこの言葉を言いたくてうずうずしていたらしい。
このDorsenneの親衛擲弾兵第I連隊第I大隊、兵質(Valeur d'engagement)は7、士気(Cohésion)は8という化け物である。非命令下でも攻撃時の兵質チェックは80%の確率で成功するし、露近衛兵に対する攻撃時には士気差で+4のDRMが付く。逆に露軍が攻撃しようとすると最低でも3ユニットはかき集めてこないといけないが、たとえ戦闘結果で士気チェックが出ても親衛隊は90%で無傷なのである。
親衛隊は教会を守る露近衛兵を攻撃、突破(Choc de rupture)となって追撃、追い打ちをかける。近衛兵はたまらず敗走していった。
そしてDahlmannの親衛騎兵が続く。前ターンのアイラウ村攻撃のために側面をさらけ出す形になっていた露軍歩兵を攻撃、敵を退却させた。
「がははは、見たか! やっぱり皇帝が危機のときに頼りになるのは親衛隊だな」
「前のターンで頼む、動いてくれ、とか言っていたのに動かなかったのを忘れた?」
さらに仏軍はSoulèsが砲撃でEssenの近衛兵を混乱状態に。親衛隊の擲弾兵と騎兵の攻撃に加えて砲撃と、ロシア軍は殴られっぱなしだったがやっとEssenの活性化が回ってくる。敵の反撃に怯んでられるかと、単独でいたDorsenneの砲兵の側面に回り込んで攻撃、壊滅させた。やはり仏軍はユニット数が少ないため、親衛擲弾兵を反撃に使い、2ユニットいる親衛騎兵も反撃のためにスタックさせるとどうしても防御が手薄なところが出てしまうのである。
教会と墓地ががら空きになっている仏軍は、右翼(マップ下方)のBruyèresをその防御に回す。露左翼(マップ下方)のDokhtourovは仏騎兵を追って墓地を目指すものの、非命令下なので進軍が遅い。接敵できるマップ下方の仏騎兵を歩兵2ユニットで攻撃。この騎兵は何度も回復に失敗して混乱状態のままなのだ。だが露歩兵の両ユニットとも兵質チェックに失敗、攻撃ができない。再び活性化したDokhtourovはもう一度2ユニットで混乱状態の騎兵を攻撃しようとするも、またも兵質チェックに失敗。ゲーム開始時の素早い行動とは対照的に、動きが鈍くなってきたDokhtourovである。
つづく
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