BANZAIマガジン最新号の付録ゲームは「マルタ島攻防戦:ペデスタル作戦1942」。ペデスタル作戦ってたしかどこかで聞いたことあるな、と思ってうちにある古いゲームをあさっていたら、ありました。Vae Victis誌69号付録のOpération Pedestal。
この号の付録ゲームはFéodalitéという9~10世紀のフランスが舞台のものだったんだけど、さらにおまけのような感じでミニゲームのペデスタル作戦がついていた。一人用のゲームで、プレイヤーは枢軸軍を担当しマルタ島への補給船団を攻撃する。ルールは2ページ、ユニット数は約50で、一回プレイするのに30分もあればいい手軽なゲームである。
ちなみに出版は2006年と16年前になる。そりゃ持っていることを忘れていてもおかしくない。たしか、BANZAIマガジンの「マルタ島攻防戦:ペデスタル作戦1942」のもともとのデザインは2006年のはず。デザイナーズ・ノートには、その年の6月に朝日ソノラマの『マルタ島攻防戦』を入手したのが制作のきっかけと書いてあるので、たまたま同じ年になっただけなんでしょうね。Great minds think alikeってことかな。しかしあのデザイナーズ・ノートは熱いです。
Vae Victis誌の付録のほうは枢軸軍をプレイするソリティアだからか、連合軍側のカウンターは護送船団を表す1ユニットのみ。しかもサイズも小さい。護送船団には輸送船やタンカーの他、空母、巡洋艦、駆逐艦が含まれるのだけれど、それらの数はマップ左下の白丸を鉛筆で丸で囲んだり消したり、バツをつけたりして管理する。ルールを読んでいるとプレイで準備するものとして鉛筆と消しゴムって書かれていて、最初は何で?って思ってしまいましたよ。
一方、枢軸軍側のユニットはすべてイラスト付き。こんなにえこひいきしなくても。もちろんオハイオはユニット化されていない。あと、ドイツ軍はルフトヴァッフェが黒十字、潜水艦はクリークスマリーネの旗がついているけど、イタリア軍ユニットは航空機も潜水艦もイタリア王国の国旗がついている。
初期配置の際、連合軍の護送船団の構成および枢軸軍の兵力はサイの目でランダムに決まる。でも、Luftwaffeとかはそのまんまでもわかるけど、Regina AeronauticaとかSommergibiliとかイタリア語で書かれてもわからんです。WWⅡの地中海戦域が好きな人にとっては雰囲気が出ていいんでしょうけど。まあシンプルなゲームなんで何を意味しているかはすぐに想像はつきますけどね。というか、すぐ横に説明あるけど。
それとどうでもいいけど、マップ上ではU-Booteとドイツ語なのにルールではU-Boatsと英語で表記しているのは何で? ただし、枢軸軍のユニットはゲーム上は国籍の意味がほとんどなく、航空機と潜水艦の2種類に分けられる。
勝敗は、枢軸軍がどれだけの艦船を沈めたかによる。輸送船やタンカーは得点が高く、それぞれ巡洋艦の2倍と3倍だ。駆逐艦に至っては沈めても得点にならない。ただし空母は15点と例外的に高い。また、すべてのタンカーを沈めたりするとボーナス得点が得られる。
ということで枢軸軍としては輸送船やタンカーを狙いたいのだけれど、護送船団と接触できるかどうかのチェックのあと敵の迎撃を受け、さらに攻撃目標もランダムに決まるのでフラストレーションがたまる。しかも一回出撃したユニットは2ターン以上たたないと再び使用可能とならないため、計画的な運用が求められる。
で、久しぶりにちょこっとやってみました。思うように輸送船団を補足できないうえ、4つの海域に分散して兵力を配置しないといけないし、いざ船団を見つけて迎撃をかいくぐって攻撃しても40%ぐらいの確率でしか損害を与えられないので、攻撃がうまくいかないたびにシャイセ! とかメルダ! とか言うと気分がある意味、盛り上がります。
途中で連合軍の護衛艦が一部ジブラルタルに戻ったり、囮やスクリーンを連合軍側が使うランダムチットがあったりと、プレイ中にちょっとした変化はある。枢軸軍の初期兵力がサイの目で決まるのに勝利条件には影響しない(使用できる兵力が大きくても小さくても勝利条件は変わらない)というのがゲームとして荒いかな。でもまあ、マイナーテーマのミニミニゲームですっかり忘れていたけどBANZAIマガジンのおかげで久しぶりに日の目を見てよかったです。
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