2022年6月7日火曜日

「馬だ! 馬をよこせ! 代わりにわが王国をくれてやる!」 Bosworth 1485 - Blood & Roses (GMT) AAR ③

  一人突出していたリチャードに対し、ヘンリー隊のMM3ユニットが突撃する。結果は防御側混乱で継続攻撃。よし、今度こそシェイクスピアの名場面を再現するのだ。だがリチャードが奮戦し、結果はNo Result。リチャード強え。 

 オックスフォード隊よ続け、とヘンリーが命ずるも、リチャード側がSeizureカウンターで継続奪取。リチャードを大急ぎで後退させ、支援のユニットを前進させる。危ういところで窮地を脱したリチャードである。


 だが今度はヘンリーがSeizureカウンターで継続奪取。ヘンリーが陣頭指揮をとった突撃は敵歩兵を壊滅させる。リチャードばかり活躍させてたまるか。これまでだてに苦労してきたわけじゃないんだ。薔薇戦争が始まって2年後に生まれたヘンリーは、生まれたときにはすでに父親はこの世にいなかった。さらには幼くして母親と別れることを余儀なくされる。ランカスター朝のヘンリー6世と王太子エドワードが殺された後は、ランカスター家の血を引く唯一の男子としてヨーク派に命を狙われ、14歳にしてフランスのブルターニュ公国に逃げる。そして14年間の亡命生活ののち、イングランドに捲土重来。重耳みたいなもんなんだぞ。あんなに歳とってないけど。


 ランカスター軍のオックスフォードが部隊を後退させ戦列を整理するも、再びリチャードが猛攻。ヘンリー・チューダーが王位継承権を持っているなんてちゃんちゃらおかしい。百年戦争を始めた王エドワード3世の、王子の一人が生んだ私生児のひ孫ってだけじゃないか。こんな僭称者、王の威厳にかけて叩き潰してくれる。

 気がついたらランカスター軍のFPは14になっていた。敗走レベルは18なのでかなりやばい。だが敗北チェックのサイの目は3でヘンリーは耐える。


 ヨーク軍は継続活性に失敗し、今度はヘンリーが反撃。MM2ユニットによるMMへの攻撃はなんとサイの目ゼロで効果なし。だがヘンリー自ら突撃し、リチャード隊に損害を与える。そして敗北チェックも再び耐えた。苦労人ヘンリーの本領発揮である。オックスフォード隊が混乱状態のユニットの回復に努め、再びヘンリー隊が活性化。リチャード隊のMMと歩兵を壊滅させる。

 だがヘンリーの奮闘もここまでだった。ヨーク側に自由活性が移り、リチャード隊の攻撃ののち、敗北チェックでサイの目は5。敗走レベルを超えてしまい、ランカスター軍の敗北となった。


 リチャードは王位にとどまってヨーク朝が続き、シェイクスピアの書く「リチャード3世」は真逆の内容となったことだろう。いや、「冬の王」に描かれているようにボズワースの戦いの後もイギリスは不穏な状態が続き、ヨーク朝が転覆させられたかも。それよりなにより、1ミリも動かかなかった後衛のノーサンバランド伯、それに裏切らなかったにせよリチャードを助けることもなかったスタンリー兄弟の戦後の処遇はどうなるんでしょうね。ロンドン塔送り? それとも、beheaded?



(以前、SNSマストアタックに書いたものです。修正を加えている場合があります)

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