左翼(マップ下方)では守勢に立たされたイングランド軍だが、右翼で攻勢に出る。ボーモント隊(ピンク)が射撃で正面の敵マレー伯隊(青)に損害を与えたのち、迂回してきたヘレフォードの重装騎兵部隊(緑)がマレー伯隊の側面から後方に回りこむ。
ヘレフォードはこの前日、甥がロバート一世と一騎打ちをして頭を叩き割られている。甥の敵討ちだ。スコットランドの反乱者どもに目にものを見せてくれる。
敵重装騎兵部隊に側面が脅かされているスコットランド軍は、まずマレー伯部隊の軍旗を活性化。敗走状態だった2ユニットを回復させる。さらにマレー伯部隊を活性化させ、先ほど敗走状態から混乱状態に戻っていた2ユニットを正常状態に回復。そして突出してきた敵重装騎兵を攻撃し損害を与えた。
ちなみにマレー伯はこの戦いの前月にエディンバラ城を落としている。堅城だったが、守備兵の息子が街にいる彼女に会うためこっそり城を抜け出していたらしい。他の人に見つからないよう、城基部の急峻な崖となっている部分を通ったようだけど、そのことを知ったマレーは城門に陽動の攻撃をしかけておいてから、夜、若者の案内で一部隊を送り込む。部隊は崖を登り城内に進入、エディンバラ城は陥落したそうだ。若者の恋心って意外なところで役に立つんですね。
両軍の攻防が続き、スコットランド軍の累計敗走ポイントは17に。一方イングランド軍は左翼(マップ下方)での損害が響き、累計敗走ポイントが34に上った。イングランド軍の敗北レベルは40で、累計敗走ポイントにサイコロの目を足してこの数を越えたら負けてしまう。そのため、イングランド軍は軍旗を活性化。軍旗の周辺で敗走状態となっていた6ユニットを回復させたので、累計敗走ポイントが一気に28に下がった。
だがスコットランド軍は攻撃の手を緩めない。侵略者イングランドの軍を打ち破り、スコットランドの独立を守るのだ。俺たちのプライドをなめんじゃないぞ。フリーダーーム!!
スコットランド人のプライドがいかにイングランドによって傷つけられていたか、しかもそのことが何百年も尾を引いていたということを示す事件が20世紀になって起こっている。スコットランドにはStone of Sconeと呼ばれる石があり、13世紀まで代々スコットランド王はその上で戴冠をしていた。「運命の石」とも呼ばれているこの石は、「スコットランド人への鉄槌」エドワード一世がスコットランドを征服したときに1296年に戦利品としてイングランドに奪い去られる。しかも、代々イングランド王が戴冠式を挙げるウェストミンスター寺院で戴冠式用の玉座に組み込まれてしまっていた。イングランド王がスコットランド王を尻に敷くような感じか。
スコットランド人にとっては屈辱的なことだったようで、石が奪われてから650年以上のち、1950年にグラスゴー大学の学生たちがウェストミンスター寺院から撤去、スコットランドにひそかに持ち帰る、という事件が起こっている。スコットランド人のプライドって恐ろしい。ちなみにこの事件を題材にした映画も作られている。運命の石は事件から2年後の1952年にウェストミンスター寺院に戻されたが、1996年、つまりスコットランドから奪われて700年たってやっとスコットランドに返還された。
スコットランド軍は左翼(マップ上方)のマレー伯隊(青)、それに右翼のキャリック伯隊(緑)が射撃&白兵戦のコンボでイングランド軍に次々に損害を与えていく。特に右翼はHabilarの独立騎兵部隊による小川向こうの長弓兵の掃討が効いて、側面を恐れることなく攻撃できる。長弓兵の射撃で敵を混乱状態にしたのち、槍兵や戦斧兵が前進して白兵戦で攻撃。イングランド軍の損害が増大していった。
イングランド軍は右翼(マップ上方)ヘレフォード隊(緑)の重装騎兵が反撃したが、すでに累計敗走ポイントは38。自由活性化のあとの敗北チェックでサイの目4を出し、負けとなった。
こうしてスコットランドは独立を保ったのでした。スコットランドの(非正式の)国歌、Flower of Scotlandを流したいところですね。
But we can still rise now
And be the nation again
という歌詞そのまんまですな。
でもこれで大団円を迎えたわけではなく、すぐにイングランドが盛り返してスコットランド王はフランスに亡命、百年戦争が起こる要因の一つになった。薔薇戦争では落ち目のマーガレット王妃の要請に応じてスコットランドは兵を出す。そのためランカスター派が盛り返してウェイクフィールドでヨーク公リチャードが敗死してしまう。そんなこんなでイングランドとの因縁は続くのでした。
0 件のコメント:
コメントを投稿