2022年8月7日日曜日

スコットランドの独立のために-Freeedooom!!  Bannockburn 1314 - Men of Iron Tri-pack(GMT) AAR ⑤

  左翼(マップ上方)で敗走していた4ユニットを回復させたスコットランド軍は、続いて右翼のキャリック伯の部隊(緑)で攻撃に出る。

 キャリック伯の部隊はイングランドの中央ヘレフォード伯率いる重装騎兵(Mounted Men-at-Arms, MM)部隊の側面からの突撃で損害を被っていたが、長弓兵による射撃で重装騎兵を混乱させてから槍兵の白兵戦攻撃で敗走させる。そして残り3ユニットとなっているイングランド軍左翼(マップ下方)のクリフォード隊(青)にダメ押し。クロスボウを壊滅させ、継続攻撃(Continued Attack)でクリフォードとスタックしている槍兵を混乱状態にした。


 スコットランド軍はさらに左翼のマレー伯の継続活性に成功した。この連携プレイこそスコットランド軍の持ち味。先ほど4ユニットを正常状態に回復させているので強気で攻撃に出る。長弓兵で射撃戦を行った後、対応射撃に臆することなく正面のイングランド軍ボーモント隊(ピンク)の長弓兵にとりつき、白兵戦で2ユニットを混乱状態にさせた。イングランド軍はボーモント隊の長弓兵を下げ、同隊に2ユニットしかいない槍兵でマレー伯隊の前に戦列を引くのがやっとだ。

 スコットランド軍は攻撃の手を緩めない。左翼のマレー伯隊が突進を続ける。小川の対岸にも兵を送り、射撃と白兵戦のコンボでボーモント隊の長弓兵を1ユニット壊滅させる。そして中央寄りでは戦斧兵(Axe Infantry, AX)がクリフォード隊(黄色)の重装騎兵を敗走(Retired)させた。



 戦斧兵はこのシナリオにのみ登場する兵種で、特別ルールでシルトロン状態の槍兵とスタックができる。Men of Ironシリーズは基本的にスタック禁止なので、スタックできるというだけでなんか気分が上がる。シルトロン隊形を組んでしっかりと守っている槍兵の背後に潜んでおいて、敵の隙をついて飛び出し斧をふるって襲い掛かる、というイメージらしい。実際、ユニットのイラストも斧を振り上げ飛びかかっているようなもの。攻撃力は槍兵よりも高いが、防御では劣るという、攻撃向きの兵種である。

 ただこのシナリオではスコットランド軍が攻撃する側のため、シルトロン状態の槍兵とスタックしているのは、スコットランド軍の戦い方にもよるがおそらく初期配置の時ぐらいである。特別ルールを読んでいるときはなんか期待しちゃったんだけどな。


 イングランド軍は右翼(マップ上方)のボーモント隊(ピンク)の多くが混乱状態になっているため、回復に努める。その間、スコットランド軍は今度は右翼(マップ下方)で攻勢に出た。キャリック伯の部隊がクリフォード隊(青)に攻撃を仕掛け、1ユニットが敗走、1ユニットが壊滅。クリフォード隊は残り1ユニットとなった。

 スコットランド軍の左右両翼からの攻撃でイングランド軍の累積敗走ポイントは23になった。一方スコットランド軍は11だ。この戦いのイングランド軍の敗走レベル(Flight Level)は40,スコットランド軍は30。累積敗走ポイントにサイコロの目を足して敗走レベルを超えた側が負けになるので、ややスコットランド優勢と言える。イングランド軍としてはなんとかスコットランド軍の勢いを弱めないといけない。


 イングランド軍はエドワード二世を活性化。エドワード二世はイングランド軍最大兵力を率いているのに活性化値が2しかないので自由活性化のときぐらいしか動くことを期待できない。最左翼(マップ下方)、小川の向こうの長弓兵3ユニットでスコットランド軍右翼のキャリック伯隊(緑)の側面に射撃を浴びせかけ、槍兵を1ユニット壊滅させる。やはり長弓兵は怖い。

 そしてエドワード周辺でじわじわと槍兵の大群が隊列を整えていく。さらには戦いの最初のころに右翼に派遣していた長弓兵2ユニットもエドワード本隊のいる左翼に呼び戻し、長弓兵の射撃と槍兵の白兵戦のコンボができる態勢を取ろうとする。


 だがエドワード隊の前面にはヘレフォードの重装騎兵部隊(緑)、それにクリフォード隊の残存ユニットがいて邪魔である。ただでさえエドワードは士気範囲が2とかなり狭い。指揮下(In Command)の自隊ユニットが隣接して続いていれば連鎖効果でエドワードと離れていても指揮範囲外にならないのだが、他の部隊と混在しているとそれもなかなか難しい。エドワード隊を有効に使うには隊がまとまっていなくてはならず、そのためには前線整理が必要になってくるのだが、スコットランド軍がそのような余裕を与えてくれるかどうか。


つづく


(以前、SNSマストアタックに書いたものです。修正を加えている場合があります)

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