●第1ターン
フランス軍が前進を開始、一方ブルゴーニュ軍は少し後退して防御を固める姿勢を見せる。マップ下方の開けた地形がブルゴーニュ軍の弱点なのだが、後退することでマップの下方から右端にかけて流れる小川との距離を短くし防御しやすくするのが狙いである。
Au fil de l'épéeシリーズ(長いのでAFdEと省略します)はターン制で、部隊ごとに活性化する。部隊の識別はカウンター左上に描かれた紋章(bannière)で区別するんだけど、中世っぽい雰囲気を感じてしまいます。
また両軍ともに総指揮官(chef d’armée)がいるが、総指揮官を活性化するとその部隊だけでなく、他の部隊に所属しているユニットも総指揮官の士気範囲(rayon de commandement)内にいれば活性化できる。つまりユニットが総指揮官の周辺にいると自分の指揮官と総指揮官の活性化で二度動けることになる。
フランス軍の総指揮官Philippe de Crèvecœurは最右翼(マップ下方)の騎兵部隊を指揮しており、総指揮官の部隊に隣接する歩兵部隊は2度活性化できる。敵が後退したのを見て、騎兵は持ち味の快速、歩兵は2度の活性化を生かしてフランス軍右翼(マップ下方)は全力で前進した。
AFdEでは中世の会戦級のゲームによくあるようにユニットに向きがあり、前面にしか移動できない。向きを変えるのにも移動力を消費するため速やかな後退は容易ではない。接敵していると離脱や向きの変更に追加の移動コストがかかるため、さらに後退が難しくなる。そのため、フランス軍は早い段階で敵左翼(マップ下方)を補足し有利な防御態勢に持ち込ませないようにしようともくろんだのだ。
●第2ターン
フランス軍は引き続き急進、総指揮官直属の騎兵部隊は敵左翼(マップ下方)に回りこもうとするとともに、騎兵部隊の隣のJean de Baudricourt率いる歩兵部隊が前進、弓兵による射撃でブルゴーニュ軍に損害を与える。
部隊の活性化の順番は基本的に、両軍の区別なく指揮官(chef)の指揮値(Valeur)の順なので、どの部隊の次にどの部隊が動くかはほぼ計算ができ、フランス軍の左右両翼の騎兵部隊が最初に、逆にブルゴーニュ軍の両翼の騎兵部隊は最後に活性化することになる。ただし各ターンの活性化の前にイニシアティブの決定があり、両プレイヤーがそれぞれ2D6を振ってその差によっては活性化の順序を変えることができるので、完全に順序が固定しているわけではない。
後退する姿勢を見せていたブルゴーニュ軍左翼(マップ下方)のPhilippe de Clèves指揮下の騎兵部隊だが、敵騎兵部隊が全力で前進してきたのを見るや迎撃、敵部隊先頭のユニットを叩いた。
●第3ターン
AFdEでは各ターン、部隊活性の前に射撃フェイズがあり、両軍とも接敵していない弓兵(Archers, Ar)と砲兵(Artillerie, At)は射撃を行える。ブルゴーニュ軍は突出してきたフランス軍右翼(マップ下方)の騎兵部隊に砲撃をくらわせ、装甲騎兵(Hommes d’armes ou sergents, Ha)が潰走(déroute)した。また弓兵の射撃で槍兵(Piquiers, Pi)も潰走、それに巻き込まれて背後にいた弓兵も潰走したうえ、潰走した槍兵は後続部隊が密集していため逃げ場がなく除去されてしまった。フランス軍も応射。サイの目が走りブルゴーニュ軍の弓兵2ユニットが潰走した。
AFdEでは潰走の場合、自軍マップ端に向かって2へクス後退しないといけないが、その際通過された味方ユニットは潰走する可能性がある。また2へクス後退できない場合は潰走ユニットは除去となるのだが、部隊が密集していると起こりがちである。計画的に部隊を展開させないとね、と経験者は語る。
フランス軍は左右両翼の騎兵部隊が攻撃に出る。左翼(マップ上方)では騎兵3ユニットが突撃。ブルゴーニュ軍騎兵もカウンターチャージで応じる。騎兵同士の激突は質に劣るブルゴーニュ軍の後退に終わった。また、突撃を受けた槍兵は士気低下(découragé)して後退、フランス軍の騎兵は追い打ちをかけ槍兵は壊滅した。AFdEでは突撃は強力で、最大で連続3回の攻撃ができるのだ。
両翼で損害を受けたブルゴーニュ軍は総指揮官マクシミリアンの指揮のもと、先ほど突撃してきた敵騎兵を撃退。さらに中央では弓兵の射撃で敵を士気低下させ白兵戦(mêlée)で槍兵を壊滅させた。フランス軍は弓兵の射撃でブルゴーニュ軍の反撃に対応しようとするが、損害にかまわず白兵戦を仕掛けてくるブルゴーニュ軍中央歩兵戦列によって押され気味となる。一方、フランス軍が優勢なマップ下方ではブルゴーニュ軍騎兵部隊が後退を余儀なくされた。
つづく
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