●第6ターン
ブルゴーニュ軍の射撃で、フランス軍歩兵部隊の指揮官Jean de Baudricourtとスタックしている騎兵が潰走。これは痛い。スタックしているユニットが潰走すると指揮官は一緒に潰走するのだ。だがフランス軍は右翼(マップ下方)にいる総指揮官の指揮のもと、歩兵部隊が反撃する。弓兵の集中射撃によってマクシミリアン直属部隊の弓兵が潰走した。さらにフランス軍右翼の騎兵部隊が正面のブルゴーニュ軍騎兵部隊を攻撃、2ユニットを士気低下状態で退却させる。そして左翼の騎兵部隊も機動力を生かして敵ユニットの間隙から背後に進入し攻撃。ブルゴーニュ軍騎兵部隊指揮官は士気低下状態となった騎兵とともに退却を余儀なくされた。
ブルゴーニュ軍はここで総指揮官マクシミリアンの活性化が回ってくる。このままでは敵騎兵部隊が両翼を突破してくる可能性が高い。特に、左翼(マップ下方)は自軍歩兵主力と離れているうえにスペースも広く敵の騎兵部隊に圧倒される危険性がある。たしかに前ターンの攻撃で敵中央の歩兵部隊にはかなりの損害を与えた。だが敵騎兵が自軍後方に回り込んできた場合、敵中央に攻勢をしかけている主力部隊の歩兵はすぐに対応することは難しいだろう。そうだとすると、早めに守りを固めるべきか。
しばし迷ったブルゴーニュ軍プレイヤーだが、思い切って中央での攻撃を続けることを決断する。中央は総指揮官マクシミリアンがいるため二回活性化できる。一方、中央の敵歩兵2部隊のうち、マップ上方の部隊は敵総指揮官から離れているため1回の活性化しかできない。しかも、もう一つの歩兵部隊は指揮官が潰走している。今のうちに敵歩兵部隊に強烈な打撃を与えておくのだ。
そう考えたブルゴーニュ軍は中央で全力で攻撃を加える。中央上部に進出してきている敵騎兵にも反撃を加え、士気低下状態にして撃退した。騎兵が戦場を支配する時代はとっくの昔に終わったということを思い知らせてやる。実際、「最後の騎士」と呼ばれたマクシミリアンだが、ギネガテの戦いでは騎乗せずに歩兵とともに戦っている。このゲームでもフランス軍の歩兵部隊指揮官は二人とも騎兵ユニットとスタックしているのに対し、マクシミリアンとスタックしているユニットは下馬騎士(Ch à pied)である。
多くのユニットが潰走したフランス軍だが、ターン終了時の回復フェイズで多くが回復した。だが、指揮官がスタックしている潰走騎兵は回復に失敗。必死に押しとどめようとする指揮官の言うことを聞かず、恐怖にかられた兵たちは安全な場所を目指して逃走し、その波に飲み込まれて指揮官も一緒に後方に下がっていってしまった。その結果、次ターンはこの歩兵部隊の多くが指揮範囲外になる。これは痛い。ADdEではターン冒頭に各ユニットが指揮官の指揮範囲にいるかどうかのチェックがあり、指揮範囲外になるとそのターンは攻撃ができないなどかなり行動が制限されてしまうのだ。
●第7ターン
フランス軍は両翼での攻撃を続ける。騎兵は質も量もフランス軍が上なのだ。そのうちブルゴーニュ軍が限界を迎えるはず。そしてボロボロになっている中央歩兵部隊は残存している弓兵で射撃を加えるとともに、再編成に努める。
そんなフランス軍に容赦なく射撃を加えるブルゴーニュ軍。歩兵の潰走に巻き込まれて、仏軍中央上方の歩兵部隊を率いるAntoine de Choursesまでもが潰走してしまった。ターン終了時に回復はしたものの、フランス軍中央はかなり弱体化している。
このゲームでは両プレイヤーとも勝利得点は基本的に壊滅した敵ユニットによって得られる。得点は兵種によって異なり、騎兵は4や5と高く、槍兵は2だ。第7ターン終了の時点でブルゴーニュ軍はフランス軍より24点リード。ゲーム終了時に相手より7点以上得点が上のプレイヤーが勝利する。フランス軍は敵の大量リードを縮めることができるのか。
つづく
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