2023年5月23日火曜日

将門最後の戦い(武士ライフ 第肆號)AAR ②

 -第1ターン

 将門の軍勢が風上から討伐方に襲いかかる。全軍一斉に突進、としたいところなのだが、既述のようにこのゲームの移動は、将棋のように各プレイヤーが1ユニットずつ交互に動かすためそうもいかない。一方、討伐方は1ユニットを前進させて将門軍の足止めを狙う。移動中に敵ZOCに侵入すると止まらないといけなく、かつ敵ZOCにいるユニットは移動では離脱できない。さらに湿地へクスでは移動を終了しないといけないため、地形をうまく活かせば1ユニットだけでも敵の前進をとどめることが、わずかの間だが可能なのだ。

 討伐方は敵前面で自軍ユニットが犠牲になって時間を稼いでいるうちに、武将ユニットをはじめできるだけ多くの兵力を後退させようと試みる。ゲーム後半になれば主導権が移る。それまで兵力を温存するのだ。

 だが主導権プレイヤーは好きな時点で移動フェイズを終了させることができる。当然、将門方としては敵の後退を許すはずがなく、討伐方が3人の武将と2,3のユニットを後退させた時点で移動フェイズを終え白兵戦フェイズとなった。この辺り、少数精鋭の将門方vs大軍を擁するがうまく使いこなせない討伐方、という雰囲気が出ていい。

 白兵戦で敵陣深く切り込んでいく将門方。戦闘の結果、防御側が壊滅もしくは後退した場合、攻撃側は敵ZOCを無視して2へクス戦闘後前進できる。そのため、密集している敵に対して「戦闘後前進で敵を包囲→攻撃して壊滅」という作戦級によくある攻撃が行えるのだ。



-第2ターン

 将門方の猛烈な攻撃が続く。左翼(マップ右方)を率いる将門は敵を蹴散らし石井営所に突入した。

 マップ中央にある石井営所は将門の本拠で、この戦いの前に討伐方によって焼かれていたらしい。それを反映してか、白兵戦での防御効果はなく射撃を受けた場合にサイの目が1有利になるのみだ。

 将門方右翼(マップ左方)では武将の文屋好立が陣頭に立って奮戦。数的不利をものともせず敵陣深く突進していった。

 このゲームでは白兵戦フェーズの前に両軍射撃ができる。射撃力1でも3分の1の確率で敵を退却させられるため、突進してくる将門の軍勢を必死の射撃で何とか撃退して白兵戦に持ち込ませない、というパターンもあり得る。だが戦力未確認状態で配置される伴類16ユニットのうち6ユニットが射撃力を持たないため(そのうち4ユニットは戦闘力もゼロで戦力確認時点で即座に除去)、討伐方としては計画的な防御がままならないようになっている。


-第3ターン

 マップ右方には、営所に突入した将門ともう一人の武将、平将為がいる。討伐方としては、この将門方主力が自軍武将めがけて突進してくることは極力避けたい。強力な敵を足止めするため、討伐方は戦闘力1の弱小ユニットを営所に送りこむ。当然白兵戦で瞬殺されるだろうが、敵主力の前進を少しの間でも遅らせるのだ。

 その間、マップ左方では文屋好立率いる将門方右翼がさらに突進、討伐方1ユニットを包囲した。


 石井営所では討伐方の足止めユニットが壊滅するも、その犠牲のおかげで討伐方の目論見どおり将門の前進が遅れ気味となった。

 だがマップ左方では文屋好立がまたも白兵戦で敵2ユニットを蹴散らし敵陣深くに切り込んでいく。さらに第一ターンからマップ右方の川の対岸を迂回してきた将門方1ユニットが討伐方の右翼を攻撃し始めた。


 第1ターンから続く将門方の強力な攻撃で討伐方はすでに兵力の半数を失った。一方、将門方はいまだ無傷。このままの勢いで主導権が移る前に敵武将を補足したいところだ。


つづく

0 件のコメント:

コメントを投稿

マーケット・ガーデン80周年なので読んでみた、『9月に雪なんて降らない』

 1944年9月17日の午後、アルンヘムに駐留していた独国防軍砲兵士官のJoseph Enthammer中尉は晴れわたった空を凝視していた。自分が目にしているものが信じられなかったのだ。 上空には 白い「雪」が漂っているように見えた。「ありえない」とその士官は思った。「9月に雪な...