●第3ターン(11月18ー19日) つづき
このターン、ドイツ軍には歩兵2個師団がマップ右上から増援として登場したものの、戦線にたどり着くことができない。マップ下方のスイス国境近くではこれまで敵の攻撃のサイの目が振るわず何とか機甲部隊の突破を防いでいるものの、もう限界である。ドイツ軍はマップ上方にむかって大きく後退。河川沿いに防御ラインを敷いた。
●第4ターン(11月20ー21日)
フランス軍はマップ左方の陣地帯への着実な攻撃を続ける。しかもマップ左上に初期配置されていた仏軍歩兵4ユニットが、このターンに移動制限解除。陣地帯上部に襲いかかる。だがドイツ軍には陣地と荒地の地形効果、さらに歩兵の攻撃に対しては1コラムシフトが得られる機関銃大隊がいたため、1.5:1の低比率となり攻撃は撃退された。
「ふん、フランス軍の見せ場は陣地帯じゃなくて平野部での突破なんだよ」
と、仏機甲2個師団がマップ右上の重要都市Mulhouseにむかって突進。平地に出ればこっちのもんである。そして前ターンに増援として現れた独歩兵師団を集中攻撃。退却する敵を追撃する。陣地帯からマップ中央にかけてドイツ軍を大きく包囲しようとする勢いである。
危うい状況となったドイツ軍には増援が他戦線から急遽送り込まれてくる。このゲームではマップ右上にある主要都市Mulhouse4へクス以内に仏軍が近づくとそのターンに第30SS武装擲弾兵師団などが、またマップ右側約3分の1のあたりまで仏軍が進出すると次ターンには第106装甲旅団などが登場する。今ターン、仏機甲部隊が大きく前進したため、独軍は増援を得られることになった。
史実でもフランス軍の急進に対し、独軍は増援をかき集めて何とか防御線を敷いたらしい。バイエルンの駐屯地からは駆逐戦車大隊が、オランダからは突撃砲大隊が急遽送られてきた。またMulhouse近くのCernayという街には武装SSの訓練施設があり主にフランス語圏出身の下士官が訓練を受けていたのだが、ヒストリカルノートによると仏軍がMulhouse近くにまで進出するとここの訓練生も防御に投入されたそうだ。それだけドイツ軍も必死だったってことですね。
また、このターン増援として現れた第30SS武装擲弾兵師団はベラルーシなどの「義勇兵」から編成されていたのだが、反乱を起こしドイツ人士官を処刑、フランス軍に加わった部隊もあったそうだ。そりゃわざわざソ連圏でドイツ軍に加わる兵はソ連と戦いたいのであって、西側連合軍と敵対なんかしたくなかったでしょうに。
増援を得たドイツ軍だが、突出してきた機甲部隊にどう対処するか。前ターンに登場した歩兵2個師団と併せて、単独でいる仏コンバット・コマンドに反撃して敵の衝力をそぐべきか。だがいまだほとんど歩兵しかいないドイツ軍は、ZOC浸透能力を持つ敵機甲ユニットに対して有効な防御線を張るには心もとない。それに陣地帯が早々に包囲されると敵の兵力運用の自由度が増してしまうので、陣地帯との連絡回廊部分の防衛に兵力を割くべきだろう。ずっとやられっぱなしでストレスがたまっていたドイツ軍プレイヤーだったが、状況を冷静に分析して反撃は時期尚早と自重、仏機甲師団の前面の防御を固めた。
史実では第4ターンにあたる11月21日から独軍が反撃を開始している。ヒストリカルノートによると、この時の状況を仏第一軍指揮官のde LattreはU,I,Oと回顧録に書いているそうだ。独軍突出部を取り囲むように仏軍はU字型の戦線を形成しているが、ドイツ軍は仏軍の中で一番脆弱な南方で反撃してIの形にもっていこうとし、フランス軍はこれに対してU字を閉じてO字型の包囲網を形成しようとしていたそうだ。なんか、戦況図を動画で作ってU,I,Oの文字を載せたくなる。
つづく
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