2022年7月1日金曜日

血まみれの野に散ったランカスター Tewkesbury 1471 - Blood & Roses (GMT) AAR ④

  ランカスター軍の右翼サマセットと中央ウェンロックの攻撃によって隊が分断されているリチャード。サマセット隊に必死の反撃を試みる。続いて、弟の窮地をエドワードが救出しようとするが、そうはさせないとランカスター軍はSeizureカウンターで継続奪取。

 と思いきや、ヨーク軍が奪取無効(Seizure Negation)のSeizureカウンターを出してランカスター軍の試みを無効化。簡単に戦いの主導権を渡すもんか。ヨーク家兄弟の団結を見せてやる、とエドワードが継続活性チェック。だが、失敗。おいおいしっかりしてよ、お兄ちゃん。奪取無効のカウンターを出した意味ないじゃないですか。
 
 このエドワード四世、長身のイケメンでモテモテだったそうである。軍事や内政の才能にも恵まれていたらしいけど女癖が悪く、キングメーカー・ウォリックがフランス王の義妹との結婚話を進めていたのに、勝手にエリザベス・ウッドヴィルという身分の低い女性と結婚してしまう。エリザベスは超絶美人だったらしいけど、王様としてはそんなことしちゃいかんでしょ。ウォリックが裏切るわけだよ。ウッドヴィル家は調子に乗っちゃうし。
 しかし、ヨーク家に復讐するためにあえてエドワードの王妃になるっていう「薔薇王の葬列」のエリザベスの設定は、なんか映画「乱」の楓の方を彷彿とさせますな。まあ、「乱」もシェイクスピアがもとになっているから、つながりがあるっちゃああると言えるのかな。

 ヨーク軍の継続活性失敗によって自由活性を得たランカスター軍。エドワードがぐずぐずしているうちに弟を仕留めてしまえ、とサマセット隊の長弓兵が弓矢の雨を降らせ、リチャード隊の兵士が倒れていく。リチャードを守っていた重武装の歩兵DMまでもが壊滅した。射撃のサイの目は9だったので指揮官の戦死チェックがあったが、リチャードはからくも生き延び自軍騎兵ユニットのもとに逃げ込む。

 リチャード隊が危ない状態に陥っているを見て、ヨーク軍はSeijureカウンターで継続奪取。リチャード隊が反撃に転じる。砲兵、それに銃のごく初期の形であるHandgun(HG)という、火器の連続射撃。炎のにおいが染みついてむせる、じゃなかった火薬の煙のにおいが染みついてむせるような射撃をランカスター軍に浴びせかけたのち、リチャード自ら騎兵を率いてサマセット隊の長弓兵を蹴散らす。やっぱりリチャードには騎兵が似合う。ボズワースとかね。

 ここで今度はランカスター軍がSeizureカウンターで継続奪取。やられたらやり返すのみ。さらに、動揺(Unsteady Troops)というSeizureカウンターを使い、リチャード隊の歩兵1ユニットを混乱状態にさせる。これでランカスター軍はSeizureカウンターを使い果たした。だがリチャード隊を崩せばエドワードの後ろに回り込める。出し惜しみせずにたたみかけるのだ。

 ランカスター朝の重鎮ボーフォート家の名誉にかけて、サマセット公が陣頭指揮を執る。射撃と白兵戦のコンボでリチャード隊はほぼ壊滅し、ヨーク軍の左翼は崩壊した。これでヨークの敗走ポイント(FP)は11となりランカスターと並んだ。

 ヨークの簒奪者に鉄槌を下す好機だ。サマセット公に続け、ウェンロック。だが、継続活性に失敗してウェンロックは動かず。おいー‼ 斧で脳天叩き割られたいのかー‼


つづく


(以前、SNSマストアタックに書いたものです。修正を加えている場合があります)

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