ウォーゲーム的にはマイナーなCivitateの戦い(というか中世全般がマイナー…)だが、Vae Vicits87号でもゲーム化されている。A la charge! (突撃!)という、中世の会戦を簡単なルールでシミュレートしたもので、1078年のKalavrayaiの戦いとセットで収録。Kalavrayaiって言ったらアンナ様のお父様の若き頃の戦いですね。なおA la charge!は以降シリーズ化され、何作か出ている。
ノルマン軍の指揮官はオンフロワが登場(もちろん、Onfroyとフランス語表記。英表記のHumphreyって誰だよって言いたくなる)。
オンフロワ |
シュヴァーベンのユニット |
ノルマンのエリート騎兵 |
A la charge!では戦闘は戦力比で解決なのだが、教皇軍の他のユニットは戦闘力2以下。一方、ノルマン軍はほとんどが戦闘力3で、スタック不可なのでノルマン軍が攻撃するときは1ユニットで攻撃しても1.5:1以上の比になる。1.5:1でも3分の2の確率で攻撃成功だ。しかも騎兵は突撃で攻撃力+2となるので、最初のノルマン騎兵の突撃はおそろしく強力なものとなる。まあ、ゲームタイトルがA la charge!(突撃!)だからね。逆に教皇軍が反撃しようと思ったら、敵1ユニットに対し3ユニットぐらいはかき集めてこないといけない。
さらには戦闘結果で士気チェックとなることがあるのだが、戦闘力=士気なので教皇軍の士気の低いこと低いこと。士気チェックでは6面体サイコロを振って士気以上の場合、つまり戦闘力2だと6分の5の確率で、不利な結果が生じる。戦闘力1のユニットなんてノルマン騎兵に蹴散らされるためにいるようなもんだ。まあ、教皇軍が惨敗、でもシュヴァーベンの兵だけが最後まで気を吐く、というのはヒストリカルと言えばヒストリカルなんだけど。
Vae Victisのこの号にはヒストリカルノートが付いていて、11世紀のノルマンとビザンツ帝国の衝突について解説している。ロベール・ギスカールがバルカン半島に攻めていった頃って、ビザンツは東方で1071年にマンジケルトの戦いで惨敗を喫し、アンナ様のお父様アレクシオス1世は帝国の立て直しで大変だった、ということを読んでいて思い出しました。こうやって南伊から中東まで歴史がつながって見えるのが楽しい。ところでマンジケルトと言ったら、GMTのLevy&Campaignシリーズで「Slejuk: Byzantium Besieged, 1068-1071」がP500に入っていますね。
ヒストリカルノートにはノルマン軍の海上での強さにも触れられていた。港湾を封鎖する技術や、騎兵を海上輸送することに長けていたことなど、そりゃ南伊・シチリアでノルマン勢力が成功を収めるのも不思議じゃない。
と、「Norman Conquests」のおかげで古いゲームを掘り出せたので、また今度やってみるかな。ミニゲームでルールも簡単なので、サクッとプレイできるのが嬉しいです。
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