2025年10月29日水曜日

1813年、ライプツィヒ。ナポレオン最後のチャンス Wachau1813 (VV182) AAR part2

  このゲーム、開始時に各プレイヤーは作戦チットを消費することで士気を上げることができ、その結果仏軍の士気が連合軍以上になると、主導権は仏軍に移る。しかも1ターン早めて9:00ではなく8:00からゲームを開始できるため、時間との戦いでもある仏軍にとっては魅力的で、実際デザイナーズノートでも仏軍がゲーム開始時に主導権をとることを勧めるような書き方をしている。

 だがいつも中世の会戦ばっかりやっている両プレイヤーはナポレオニックに苦手意識があるため、

「うーん、そんな選択肢を与えてもらってもねえ…。使いこなせるか自信がないんだよね…」

「ナポレオニック初心者なんだから、無理せず連合軍の攻撃から始めようぜ」

と、史実どおりの開始にすることにした。

 

●第1ターン (9:00)

―連合軍ターン

  左翼(マップ左方)のオイゲンが重要地点であるWachauにむかって前進。第1ターンの主導権プレイヤーに与えらえられる砲撃(Bombardement)3を使ってWachau村隣接の仏軍を後退させ、村2へクスを占領する。このゲームでは作戦チットとして得られる砲兵(Artillerie)チットは戦闘支援に使えるだけでなく、移動フェイズに隣接敵ユニットに対して砲撃を行い、退却させることができるのだ。

 そして中央部では騎兵が快速を活かしてLieberwolkwitz村を1へクス占領。Wachau村2へクスと合わせて、フランス軍の士気は一気に3まで下がってしまった。一方連合軍の士気は最高の15に上昇。

「あれ、フランス軍、士気ゼロになったら負けなんじゃなかったっけ? あと何ターンもつのかな~」

と挑発する連合軍プレイヤーである。

 またこのゲームでは各軍、ゲーム中1回だけ作戦移動(Mouvement tactique)を行え、3ユニットの移動力を倍にすることができる。連合軍は作戦移動を利用してマップ右方の歩兵を中央部に向けて転進させた。


―フランス軍ターン

 先手を取られた形のフランス軍だが、すぐに攻勢に移る。まず中央Lieberwolkwitz村の連合軍騎兵をLauristonが3ユニットで集中攻撃。この騎兵ユニットは兵質がCと低いうえ、騎兵は村で単独で守っていると地形効果を得られないのだ。圧倒的に不利な状況を見て、連合軍騎兵は退却して戦闘を回避する。このゲームでは騎兵は歩兵ユニットのみから攻撃された場合、戦闘全後退が可能だ。仏軍は重要拠点Lieberwolkwitz村をあっさり奪還、士気が5まで回復した。


 右翼(マップ左方)ではポニャトフスキーとケラーマンがWachauの左側を守るクライストを攻撃する。両軍ともに砲兵の支援を投入、結果、双方に損害が生じたがクライストは後退。そしてWachauの右側ではヴィクトールが連合軍騎兵1ユニットを高地上から攻撃する。ここでは敵騎兵に戦闘前後退をさせないよう、Latour-Maubourgの騎兵がヴィクトールを支援。DRM+4の攻撃となり連合軍騎兵は壊滅した。

 各指揮官ユニットは戦闘修正値(Modificateur au combat)をもち、戦闘時のDRMとなるのだが、仏軍右翼のポニャトフスキーとケラーマンは2と優秀である。一方連合軍のクライストは1で、指揮官の質ではマップ左方は仏軍が優位に立っている。ちなみにクライストの横、Wachauを守っているオイゲンだが、最近読んだ"Russia Against Napoleon"で結構高く評価されていて個人的には推しているんだけど、戦闘修正値は1である。オイゲンの部隊はこのWachauの前にKulmの戦いで活躍しているんだけど、そこで消耗した状態だったのにWachauではフランス軍の攻勢をまともに受けたそうだ。 


(つづく)


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