2025年11月5日水曜日

1813年、ライプツィヒ。ナポレオン最後のチャンス Wachau1813 (VV182) AAR part3

 ●第2ターン (10:00)

―連合軍ターン

 Wachau村が左右から包囲されそうな状況を見て、無理をせずあっさり後退する。後方からクライストや露近衛兵など、行動制限がかかっている部隊がじわじわと前進してきているため、後退して防御したほうが有利との判断である。

 フランス軍が突出した形になっているマップ中央部は連合軍の兵力が薄いが、小川や森など防御に有利な地形となっているため何とか持ちこたえられるだろう。

 

―フランス軍ターン

 連合軍が放棄したWachau村2へクスを再占領。これで士気が一気に4回復、逆に連合軍は士気が4落ちる。そして右翼(マップ左方)のケラーマンとポニャトフスキーが連合軍のオイゲンに襲いかかる。ケラーマンの騎兵の突撃、それにポニャトフスキーの戦闘修正値が合わさって、DRM+4。オイゲンは2へクスの後退を余儀なくされた。その隣ではLatour-Maubourgとヴィクトールがまたも共同攻撃、連合軍のGortchakovはたまらず後退する。さらにマップ中央部ではLauristonの歩兵2ユニットが小川越しに攻撃を敢行。兵質も不利でありながら賽の目に助けられ、ここでも敵を2へクス後退させた。

「え、なに、連合軍、もしかして弱いの? ライプツィヒの戦いってナポレオンの決定的な敗北なんじゃないの?」

「だからこのゲームはライプツィヒの本戦じゃなくてWachauなんだって」


 このゲームの戦闘結果表は攻守ともに損害が出やすいのだが、連合軍は一連の戦闘にって損害が蓄積、士気が7まで低下してフランス軍を下回ってしまった。これで主導権はフランス軍に移り、次ターンはフランス軍の行動からとなる。さらに、このゲームでは2へクス後退したユニットは次の自軍ターンは移動も攻撃もできなくなる。ルールには注があり、2へクスの後退という戦闘結果は急いで後退した状態を表しており、部隊は混乱しているため回復に時間がかかるからだそうだ、仏軍の猛烈な攻撃で相次いで部隊が後退、混乱した連合軍は柔軟な対応が難しくなった。そこに連続しての仏軍ターン。これは痛い。


●第3ターン (11:00)

―フランス軍ターン

 前ターンに続きフランス軍が猛攻。マップ中央左寄りでは、ヴィクトールがGortchakovを追撃する。Gortchakovの2ユニットはステップロスして兵質がCに低下しており、ヴィクトールの攻撃を防ぎきれるはずもなくまたも損害を被って2へクス退却。その右隣りではLauristonの部隊が敵を退却させた。

 そしてフランス軍はマップ左方、クライストが守るAuenhain村を攻撃。村は防御効果で-2DRMを得られるうえ、2d6で(DRMを加えて)12以上にならない限り防御側が退却しても攻撃側は戦闘後前進ができないのだ(なお親衛隊は少し低い目であっても村に戦闘後前進ができる。さすが親衛隊)。つまり村は直接攻撃して奪取するにはかなりハードルが高い。ナポレオニックでの村をめぐる戦いって、そんな感じだったのかな。さらにこの村はクライストがハイスタックで防御している。

「マジでこの村を攻撃すんの? 占領できないっしょ。ヴェルダンみたいに消耗戦略?」

と余裕をかます連合軍プレイヤーの前に仏軍が出したのは、2つの砲兵チットに加えて、Drouot砲兵チット。既述のようにこのゲームでは毎ターン、各プレイヤーは作戦チットを1枚得られるのだが、フランス軍はこのDrouotチットをゲットしていたのだ。Drouotは仏軍の優秀な砲兵指揮官だったそうでWachauの戦いでも活躍している。このDrouotチットは通常の砲兵チットの2倍のDRMを得らえるという、かなり強力なもの。焦った連合軍も唯一の砲兵チットを投入して必死に防戦するも、仏軍の全砲兵を叩き込んだDRM+4の攻撃には耐えられず大きな損害を被って退却した。 


 このAuenhain村は重要地点(Objectif géographique)なので、占領によってフランス軍の士気は8に上昇。一方、連合軍は4にまで低下。あと1低下して3になると、攻防ともに不利なDRMが課されてしまうので連合軍としてはかなりまずい。


(つづく)


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