2023年5月28日日曜日

将門最後の戦い(武士ライフ 第肆號)AAR ③

 -第4ターン

 このターンではサイの目5-6で風向きが変わり主導権が移る可能性がある。だがサイの目は3。風向きはそのままで、将門方が主導権を保持した。当然、このターンも全力で攻撃するのみである。

 将門方は包囲していた2ユニットを射撃で壊滅。包囲されているユニットが射撃で後退の結果を受けた場合、敵ZOCには退却できず壊滅するのだ。

 つづく白兵戦では討伐方も一部の兵が奮戦し敵を退けたものの、多くは将門方の激しい攻撃に耐えられずあるいは退却、あるいは敗走していった。


 これまでマップ右方では討伐方の遅滞戦術のせいで将門軍の前進がままならなかったが、戦闘後前進で平将為が切り込み、ついに討伐方の武将二人、平貞盛と藤原為憲を補足した。またもう一人の武将藤原秀郷も将門軍に接敵されてしまっている。

 マップ右方では、討伐方は1ユニットが敵中に孤立、3ユニットが敗走しており、武将を支援するユニットが枯渇してきている。武将を除去すると高い得点を得られるだけに、このままの勢いで敵武将討ち取りを目論む将門方である。


-第5ターン

 このターンはサイの目3-6で南風に変わる。風向きチェックのサイの目は4で、ついに主導権が討伐方に移った。これで討伐方の射程は風下方向、つまり将門方が攻めてきた方向に対して2へクスに伸びる。逆に将門方は隣接へクスにしか射撃できないため、討伐方はアウトレンジで射撃ができるのだ。さらに主導権側の射撃が先に解決されるため、討伐方は射撃戦でかなり有利に立つことになる。

 このターンに主導権が移ることを期待して、討伐方は前ターンに罠をしかけておいた。将門方は多くの討伐方ユニットを壊滅させているものの、討伐方の遅滞戦術のせいで武将は補足できていない。そのため戦闘後前進を利用して武将に向かって急進してくるだろう。そう読んだ討伐方は、左翼に位置していた藤原秀郷を他の二武将のいる右方にシフトさせ、突出してきた敵に対してこのターンの遠戦フェーズで三人の武将の集中射撃を浴びせられるように布陣しておいたのだ。

 将門方は、これまでのマップ左方での文屋好立の快進撃に刺激されたか、遅れている右方で早く敵武将を補足しようと前ターンの白兵戦フェーズで武将の平将為を突出させていた。好機! とばかりに討伐方の武将3人が一斉に弓矢を放つ。たまらず将為は敗走状態となった。


 このゲームでは敗走状態になると移動、射撃、攻撃が不可となるだけでなく、白兵戦で攻撃を受けると自動的に除去される。当然、討伐方は大将の平貞盛が将為ユニットを攻撃する。

  俄に降り注ぐ矢に浮足立ちたる兵どもを押しとどむる間もあらばこそ。将為、討伐方が御大将平貞盛によって討ちとられにけり ― 将門記(民明書房版)

 三武将による集中射撃が反撃の嚆矢となった討伐方。獲物を屠るJägerのごとく、進撃の将門方を討つことができるか。対する将門方は、朝廷に弓引くものとされながら、家畜の安寧を捨て死せる餓狼の自由を求めて最後まで抗い続けるか。


つづく

2023年5月23日火曜日

将門最後の戦い(武士ライフ 第肆號)AAR ②

 -第1ターン

 将門の軍勢が風上から討伐方に襲いかかる。全軍一斉に突進、としたいところなのだが、既述のようにこのゲームの移動は、将棋のように各プレイヤーが1ユニットずつ交互に動かすためそうもいかない。一方、討伐方は1ユニットを前進させて将門軍の足止めを狙う。移動中に敵ZOCに侵入すると止まらないといけなく、かつ敵ZOCにいるユニットは移動では離脱できない。さらに湿地へクスでは移動を終了しないといけないため、地形をうまく活かせば1ユニットだけでも敵の前進をとどめることが、わずかの間だが可能なのだ。

 討伐方は敵前面で自軍ユニットが犠牲になって時間を稼いでいるうちに、武将ユニットをはじめできるだけ多くの兵力を後退させようと試みる。ゲーム後半になれば主導権が移る。それまで兵力を温存するのだ。

 だが主導権プレイヤーは好きな時点で移動フェイズを終了させることができる。当然、将門方としては敵の後退を許すはずがなく、討伐方が3人の武将と2,3のユニットを後退させた時点で移動フェイズを終え白兵戦フェイズとなった。この辺り、少数精鋭の将門方vs大軍を擁するがうまく使いこなせない討伐方、という雰囲気が出ていい。

 白兵戦で敵陣深く切り込んでいく将門方。戦闘の結果、防御側が壊滅もしくは後退した場合、攻撃側は敵ZOCを無視して2へクス戦闘後前進できる。そのため、密集している敵に対して「戦闘後前進で敵を包囲→攻撃して壊滅」という作戦級によくある攻撃が行えるのだ。



-第2ターン

 将門方の猛烈な攻撃が続く。左翼(マップ右方)を率いる将門は敵を蹴散らし石井営所に突入した。

 マップ中央にある石井営所は将門の本拠で、この戦いの前に討伐方によって焼かれていたらしい。それを反映してか、白兵戦での防御効果はなく射撃を受けた場合にサイの目が1有利になるのみだ。

 将門方右翼(マップ左方)では武将の文屋好立が陣頭に立って奮戦。数的不利をものともせず敵陣深く突進していった。

 このゲームでは白兵戦フェーズの前に両軍射撃ができる。射撃力1でも3分の1の確率で敵を退却させられるため、突進してくる将門の軍勢を必死の射撃で何とか撃退して白兵戦に持ち込ませない、というパターンもあり得る。だが戦力未確認状態で配置される伴類16ユニットのうち6ユニットが射撃力を持たないため(そのうち4ユニットは戦闘力もゼロで戦力確認時点で即座に除去)、討伐方としては計画的な防御がままならないようになっている。


-第3ターン

 マップ右方には、営所に突入した将門ともう一人の武将、平将為がいる。討伐方としては、この将門方主力が自軍武将めがけて突進してくることは極力避けたい。強力な敵を足止めするため、討伐方は戦闘力1の弱小ユニットを営所に送りこむ。当然白兵戦で瞬殺されるだろうが、敵主力の前進を少しの間でも遅らせるのだ。

 その間、マップ左方では文屋好立率いる将門方右翼がさらに突進、討伐方1ユニットを包囲した。


 石井営所では討伐方の足止めユニットが壊滅するも、その犠牲のおかげで討伐方の目論見どおり将門の前進が遅れ気味となった。

 だがマップ左方では文屋好立がまたも白兵戦で敵2ユニットを蹴散らし敵陣深くに切り込んでいく。さらに第一ターンからマップ右方の川の対岸を迂回してきた将門方1ユニットが討伐方の右翼を攻撃し始めた。


 第1ターンから続く将門方の強力な攻撃で討伐方はすでに兵力の半数を失った。一方、将門方はいまだ無傷。このままの勢いで主導権が移る前に敵武将を補足したいところだ。


つづく

2023年5月18日木曜日

将門最後の戦い(武士ライフ 第肆號)AAR ①

 平将門、というと日本史の授業で名前を聞いた人も多いはず。10世紀、平安時代の半ばに関東で反乱を起こすが鎮圧された武将である。源氏物語が成立する数十年前のこと、京の都では雅な貴族文化が花開きはじめ、土佐日記や伊勢物語が書かれたと言われているが、遠く坂東の地では武士が勃興しつつあった……という説明で、あってる?

 日本史に疎い自分でも知っているぐらいのメジャーな人物なんだけれども、将門が出てくるゲームは少ないらしい。昔「シミュレーター」誌の付録に将門の戦いのゲームがあったけど、他には国際通信社から出ている「将門記~承平天慶坂東大乱~」という戦略級のゲームぐらいしか見つからない。

 今回プレイする「将門最後の戦い」は、そんな将門が活躍する貴重なゲーム。「武士ライフ」第肆號の付録ゲームで、タイトルどおり将門の最後の戦いをシミュレートしている。(ちなみに「第肆號」は「だいよんごう」と読むようです。教養のない自分には??でした)

 追討軍に敗れ、本拠の石井営所まで焼かれた将門に残る兵はわずか四百。だが将門とその側近の兵たちの士気は衰えない。巧妙な機動で敵の風上に布陣した将門は、10倍の兵を擁する追討軍に対して攻撃をしかける…という燃えるシチュエーションだ。

 ゲームは将門方と討伐方が相対するのだが、将門が討ち取られたらその時点で討伐方の勝利、逆に討伐方の大将平貞盛ともう一人の武将が討ち取られたら将門方の勝利となる。狙うは敵の大将の首! という感じ。

 もしこれらの条件が満たされない場合、ゲームは8ターンまで続き両者の勝利得点を比べて多いほうの勝利となる。勝利得点は除去した敵ユニットの戦闘力と同じ1~2点が得られるが、武将ユニットは15もしくは20点とかなり高い。やはり「雑魚はほおっておけ! 狙うは敵の大将の首!」という感じでプレイしてしまいたくなる。


 各ターンは主に遠戦、移動、近接戦、白兵戦のフェーズからなり、移動フェーズでは将棋のように各プレイヤーが1ユニットずつ交互に動かす。また遠戦と近接戦の両フェーズは射撃フェーズで、各ユニットとも1ターンに二回射撃の機会があることになる。

 なおこの時代の坂東では騎馬弓兵が主戦力だったようで、そういえば将門の時代から数十年後の更級日記にも、武蔵の国のところで「馬に乗りて弓もたる」なんて表現が出てくる。


 このゲームの特徴として主導権がある。主導権プレイヤーは先に射撃が行えるうえ風下方向には射程が長く、さらに移動フェーズを好きなタイミングで終了させられる。また白兵戦による攻撃も主導権プレイヤーしか行えない(ただしマストアタック)うえ、風下方向への攻撃には有利に2コラムシフトが得られる。要は、主導権プレイヤーがかなり有利なはずだ。

 風上から攻撃した将門方がゲーム前半は主導権を握るが、後半では風向きが変わり討伐方に主導権が移る。追い風を背に将門軍が討伐方の大軍を蹴散らしていくが、そのうち討伐方の反撃が始まる、というのがたいていのプレイの流れになると思う。

 討伐方は将門方の2倍半以上のユニットがあるものの、その半数以上は「伴類」という戦力未確認ユニット。将門方ユニットと隣接した時点で表を向けるのだが、伴類の4分の1は射撃力無しかつ戦闘力ゼロという、表にされた時点で即座に除去されるユニットだ。討伐方としては大軍を擁するものの当てにならない兵を使って将門方の猛攻をしのがないといけない。 


 両軍とも3つの武将ユニットをもつが、将門は射撃力3、戦闘力5と最強だ。このゲームではスタック禁止、白兵戦は戦力差による解決なので、主導権による2コラムシフトと併せると将門は凶悪なまでに強い(なお、武将以外のユニットの戦闘力はゼロから2)。一方の討伐方は、大将の平貞盛よりも史実で将門を討ち取ったとされる藤原秀郷のほうが戦闘力が高くなっている。


 上記武将たちとは別に、将門方には古志賀谷太郎というオプションユニットがある。将門と同等のレーティングを誇るが、この人物については自分は全然知らない。ユニットに描かれているのがドット絵っぽいシルエットで、ファミコンの時代から時空を超えてやってきたのかと思ってしまったけど、もしかして実在の人物なんですかね。

 まあとにかく、古志賀谷太郎殿には今回はご遠慮いただいてプレイしてみた。


(なおすでに英語でAARを書いているけど、戦いの推移はこの日本語版AARも同じなので、英語版を読んだ人はあんまり期待しないでね。

それと、英語版でも断っておきましたが、このゲームはBGGでは"Masakado's Last Battle"で登録されていますが、"Masakado's Last Stand"のほうが悲壮感というか劇的な雰囲気が出ると思ってそうしました。越谷党の棟梁の方からは「ご自由に」とのお言葉をいただいています。ありがたや)

つづく

*5/19追記:古志賀谷太郎について、越谷党の棟梁から

「古志賀谷(越谷)太郎」は武蔵七党の一つ「野与党」一族に居たと言われている人物

と教えていただきました。ありがとうございます。

2023年5月12日金曜日

Masakado's Last Stand - AAR part4

 -Turn6

 The imperial punitive army stroke back. With fire it eliminated an encircled red unit and made some units retreat by melee. But Masakado was not going to switch to a defensive stance at all. 

 In this game, units of the initiative player have to attack all the adjacent units. Although the non-initiative player can't attack during a melee phase, he/she can make the opponent launch a disadvantageous attack, which can be practically considered as an "attack" by the non-initiative player. 

 The rebel army encircled one blue unit, forcing it to attack and be eliminated. Also on the left, the red commander Yoshitachi fired to put a blue unit in disordered status and eliminated it by melee. The momentum has not shifted to the imperial army yet.



-Turn7

 The blue commanders Hidesato and Sadamori fired at Masakado. If Masakado got disordered or "rout", the punitive player would attack him by melee in the hope of eliminating him, which would bring an immediate victory to the imperial army, but their arrows just made Masakado recoil. 

 While Masakado's army has suffered some losses, the punitive army has been bleeding a lot since the start of this battle. Its numerical superiority has now been lost, with the opponents retaining the powerful commanders Masakado and Yoshitachi. To restrain the actions of the still powerful enemy, the punitive force moved just one unit and ended the movement phase. Most of the Masakado's army couldn't engage in melee. 


-Turn8

 Last turn. The blue commanders, this time Tamenori and Sadamori, fired at Masakado once more but he remained intact. This turn again just one unit, the overall commander Sadamori, moved. Masakado, who lost the initiative, could do nothing. The overall commander of the imperial army Sadamori stood at the forefront of his troops and attacked a disordered red unit which was eliminated. 

 Finally, the battle has ended. Masakado got 23 victory points, the punitive force 36 points. The latter won. Masakado would be beheaded and the rebellion suppressed, but the samurai worriers in eastern Japan were never tamed by the government in Kyoto. Two and half centuries later, with their support Minamoto no Yoritomo founded the Kamakura shogunate there. 

2023年5月9日火曜日

Masakado's Last Stand - AAR part3

 -Turn4

 In this turn, the direction of the wind may change with a 33% probability, but it remained the same to let Masakado keep the initiative. 

 Masakado's army eliminated two encircled units by fire. In this game during a fire phase and a melee phase all the shootings of the initiative player are solved at first, and then come the shootings of the non-initiative player. Shooting can cause damage to the target or make it retreat, and encircled units can't retreat but are eliminated.


 Masakado's army kept its ferocious assault. Although one attack was repulsed, the red units charged into the enemy lines.


-Turn5

 In Turn5, a wind shift happens with a 67% probability, and it did! Now the imperial force was in a position upwind, their shooting range extended to 2 hexes, and they could fire before the enemy could. Having expected this, the punitive force had laid a trap in the previous turn. During the movement phase in Turn4, Hidesato, who had positioned on the left wing of the punitive force, shifted to the right so that when a Masakado unit advanced after a melee towards the overall commander of the blue army Taira no Sadamori, three blue commanders could rain a hail of fire on it in the coming turn. (BTW, Hidesato is said to have killed Masakado at the end of the battle.)


 Having seen the fierce rush of Yoshitachi in the previous turns, Masatame, another red commander, also thrust after a melee in Turn 4. But now, he was the prey of intensive fire from the commanders of the punitive force. The sky was darkened with arrows, and Masatame's retinue got totally panicked - the result of the fire was "rout status", and in this game the unit in a rout status is immediately eliminated when attacked by melee. 


 The overall commander of the punitive force, Sadamori, attacked the disordered retinue of Masatame in a close quarter and killed the enemy commander. 

 This was the start of the counterattack of the imperial punitive army. Attacked by melee, a red unit on the left was forced to retreat into the swamp and eliminated. Another red unit was encircled by advance after combat and eliminated.





2023年5月5日金曜日

Masakado's Last Stand - AAR part2

 -Turn1

 The assault of Masakado's elite force against the mass of the imperial government army has been mounted. The punitive force advanced one of its units to buy time. In this game, units adjacent to enemy ones are not allowed to move, which makes a weak unit able to momentarily stop the opponents.

 While the red units were advancing, the punitive force started to draw back, trying to save as many units as possible and to prepare for a counterattack. 

 But the withdrawal couldn't be conducted easily. As mentioned before, during a movement phase a player moves one unit at a time, like in chess, and the initiative player can end the phase whenever he/she likes. This means before the punitive force moves all its numerous units, the rebel who has the initiative can end the movement phase and start melee attacks. 

 Just after the blue force managed to withdraw its commanders and a few units, the red rebel started close-quarter combat and charged into the defence lines.


-Turn2

 The rebel army continued its all-out attack. Masakado himself led the main force on the left wing. Faced with formidable Masakado, who has the highest combat strength in the game, the blue force could provide little resistance. The head of the rebel army easily defeated the imperial troops, and the red units charged into Iwai Fort, a brown square on the map.

 The punitive army evacuated some units but backed by the tailwind, the attack of the rebel army was intense. One of the red commanders, Bunnya no Yoshitachi, who led the right wing, scattered two blue opponent units and advanced fiercely to catch the main force of the blue.


-Turn3

 On the left of the map, Yoshitachi pushed forward with some units, encircling one blue unit.

 Using delaying tactics, the punitive force advanced one unit to stop the main force of the red army, including Masakado and another commander Taira no Masatame.

 The red commander Yoshitachi was unstoppable. This time again, he dispersed blue units by melee combat on the left of the map. 

 The red army drove deeper into the defence lines of the blue army, but due to the blue unit sacrificed to buy time, the left wing of the rebel force, which included Masakado himself, was slowed down. In the meantime, a red detachment on the right of the map chased away a blue unit and approached the right wing of the punitive force.


 So far the imperial army has lost half of its units while the rebels remained intact...

2023年5月2日火曜日

Masakado's Last Stand - AAR part1

  In the centre of Tokyo where head offices of major corporations are located, surrounded by high-rise buildings there is a tiny grave called Shomonzuka (将門塚). It is said to be the final resting place of Taira no Masakado, a samurai warrior who led a rebellion against the emperor in the 10th century. Soon after he revolted in the Kanto region, including present Tokyo, Masakado, a man of valour, put a large part of Kanto under control with his mounted army. He even claimed the title of Shinno (New Emperor). 

 The central government in Kyoto sent a sizeable punitive force. It defeated Masakado and burned down his base, Iwai Fort. Faced with an enemy of 4,000 strengths, he only had 400 guards left. But the leader of the rebellion didn't give up.  Masakado executed a sophisticated manoeuvre near Iwai to lead his army, which consisted of mounted archers, to a position upwind and launched an attack with his skilled guards of high morale. A fierce battle ensued. Masakado was killed by an arrow at last, but the outcome of the battle had never been certain until the last moment.


 "Masakado's Last Stand" is a wargame included in the magazine "Bushi Life", Nr 4. This game stimulates the battle of Iwai with simple rules. Basically each turn consists of the phases of fire, movement and melee. During movement phases, the players take turns moving one unit at a time, like in chess.

(BTW this game is registered as "Masakado's Last Battle" in BGG.  I don't know it is the official English title or not (the original Japanese title is "Masakado Saigo no Tatakai"). Still, I just prefer "Last Stand", for he and his guards were willing to make the ultimate sacrifice in order to defend their cause, so determined that they would not surrender under any circumstances. ...sounds too dramatic?)

 The most notable point of this game is the rules regarding the initiative. The initiative player can shoot first with a longer range during the fire phase, decide how many units both players can move during the movement phase, and receives favourable column shits during the melee phase, in which only the initiative player conducts attacks. 

 During the first half of the game the north wind blows, which gives Masakado's army the initiative. But then the wind direction reverses to let the imperial punitive force have the initiative. This causes a dramatic shift, as you could easily imagine.

 The number of Masakado's units is much smaller than that of the punitive force, but for the latter it is not easy to make use of its numerical superiority; the battlefield is limited by the swamp on the left and the river on the right, and also stacking is not allowed. Although the punitive army units seem countless compared to Masakado's, more than half of them are untried ones, of which average combat strength is less than 1. Each side has 3 commanders, and Masakado's are more powerful.

 The game lasts for 8 turns, and at the end of the game, the player who has acquired more victory points than the other wins. Masakado gets VPs the same as the combat strength of the eliminated units, and 15 points for each eliminated commander. The punitive force receives 4 PVs for each eliminated Masakado unit, and 20 VPs for each commander. And if Masakado is eliminated, the punitive force player immediately achieves victory.


 Now Masakado's last stand begins...

マーケット・ガーデン80周年なので読んでみた、『9月に雪なんて降らない』

 1944年9月17日の午後、アルンヘムに駐留していた独国防軍砲兵士官のJoseph Enthammer中尉は晴れわたった空を凝視していた。自分が目にしているものが信じられなかったのだ。 上空には 白い「雪」が漂っているように見えた。「ありえない」とその士官は思った。「9月に雪な...