つい最近、ヨーロッパのウォーゲーム事情についての本を読んだんですけど、たまたまイタリアのウォーゲーマーが日本のウォーゲームについてユーチューブで語るというをTwitterで見つけたので見てみました。
10歳の時からウォーゲームをしているというRiccardo Masini氏の番組に、日本のウォーゲームに詳しいAndrea Pavanさんが登場。ちなみにAndrea Pavanさんは去年の夏に日本に来ていたようです。
それと、武士ライフ第伍號の「和田合戦」をイタリア語に訳したりしています。いやー、武士ライフ好きとしては嬉しいなー。
mission accomplished @yasN2010 @dragon_tiger70 @koshigayakubou https://t.co/wlHtf6hAkc
— Compagnia SNAFU つづく (@andreapavan76) November 16, 2024
Riccardo Masiniさんは動画の中でもいくつか日本のウォーゲームを取り出してましたが、ウォーゲームだけでなく歴史にも詳しいみたいで、今後出るであろうゲームの話題の中で日本と中国の戦争のもの、とAndreaさんが言ったら、それって日露戦争の前の戦争、それとも後?って即座に聞いていました。日清戦争ってマイナーだと勝手に思っていたんですけど、知っている人は知っているんですね。
この動画ではざっと日本のウォーゲームの歴史を振り返ったりしていましたが、鈴木 銀一郎、黒田 幸弘、中黒靖、中村テツヤ、山崎雅弘、福田誠といった日本人デザイナーが挙がっていました。今後注目するデザイナーを聞かれたAndreaさんは、堀場わたるって答えてましたね。子猫のゲームを作ったりするけどって笑ってましたけど。でもこの動画を通して一番よく触れられていた名前はナカグーロでした。
日本のウォーゲーム雑誌もBANZAIを中心に紹介されていたんですけど、「武士ライフ」も出てきて嬉しかったです。ミニ雑誌だけど、コンパクトなゲームと、関連した歴史的な記事がついているって紹介していましたね。こういった中世の日本を扱ったものは、我々には手が届かないニッチなマーケットだって言っていました。あと、「A Victory Lost」(激闘!マンシュタイン軍集団)や「Most Dangerous Time」(信長最大の危機)は海外でもよく知られているようですが、これらはもともと雑誌付録だったとAndreaさんが言うと、Riccardoさんには意外だったようですね。
日本のウォーゲームの特徴として、シンプルさというウォーゲームの古典的な部分と革新的なものを組み合わせている、と言っていましたね。シンプルさについては、少ないルールで誰でもプレイできるようになっているけれども、歴史性の深みも兼ね備えている、と。革新的なものは、「激闘!マンシュタイン軍集団」や「ワルシャワ1920」が挙げられていました。それとBANZAI20号の「ロンメルがゴーグルを拾うとき」は、すごく要求の高いプレイヤーでも楽しめるだろうって言ってましたね。あ、もちろん日本のウォーゲームの品質の高さもほめていて、見た目が美しいだけでなくちゃんとテストプレイもしている、ってことも指摘していました。
ところでウォーゲームとは関係ないけどTakeshi's Castleって言葉がちらっと出てきて二人とも笑っていたんだけど、これって「風雲たけし城」のことですよね。イタリアでも放送されていたのかなあ。
あと、RiccardoさんはBANZAIを取り出して、日本語はわからないけどグーグル・レンズで訳して読んでいるって言っていました。こうやって自動翻訳が便利になり普及していくのを見ると、言語の障害がどんどんなくなっていろんな言語圏との交流から新しい流れが出てくるといいな、なんて思いました。とにかく二人が楽しそうに日本のウォーゲームについて語るのを見ていると、日本のいちウォーゲーマーとしては嬉しい限りでした。「武士ライフ」とかがいろんな国で紹介されてプレイされるといいなあ。