自由活性を得たイングランド軍はエドワード二世(水色)を活性化させ、混乱状態の槍兵の回復に努めるとともに、右翼(マップ上方)の長弓兵2ユニットを前線に出す。そして敵の中央主力が出遅れているのを見たグロスター伯(黄色)が、重装騎兵(Mounted Men-at-Arms, MM)で左右に突撃を仕掛ける。槍兵(Pike, PK)1ユニットが壊滅、1ユニットが敗走(Retired)した。
だがスコットランド軍の中央主力を率いるロバート一世(黄色)が即座に反撃。グロスター隊のMMを1ユニット壊滅させた。
このスコットランド王ロバート一世、映画「ブレイブハート」ではいまいち頼りないというか優柔不断な感じで描かれているが、この戦いのときは脂ののった40歳で、少数の兵でイングランドの大軍に立ち向かっている。このゲームで描かれている戦いの前日に行われた前哨戦では、敵指揮官と一騎打ちをおこなって戦斧で相手の頭を真っ二つに叩き割り、スコットランド軍の士気を大いに高めたそうだ。
ロバート一世はバノックバーンの大勝によってイングランドの脅威を打ち払っただけでなく、独立した王国としてのスコットランドを確立しているのである。スコットランド人にとってこの勝利は神話のごとく語り継がれるものになったらしい。ウィリアム・ウォレスよりすごいんじゃないの。
ちなみにイングランドは1066年のノルマンコンクエストでフランスからノルマン系の貴族が多くわたってきたが、スコットランドもノルマン系の貴族が多かったらしい。ロバート一世のブルース家もノルマン系だそうだ。なんか、一騎打ちをやって斧で相手の頭を叩き割るなんて、荒ぶるヴァイキングの血が脈々と受け継がれている感じ。「ヴィンランド・サガ」でも結構斧を使ってますよね。3世紀ぐらい時代が離れているけど。
さらにちなみに、ヴァイキングと言えば映画「The Northman」が公開されましたね。https://www.focusfeatures.com/the-northman
アムレートというスカンディナヴィアの伝説上の人物をもとにした映画だそうだけど、このアムレート、シェイクスピアの「ハムレット」の主人公の原型となったと言われている。
閑話休題。他の部隊もロバート一世に続け、活性化値の高さは伊達じゃないはず、と言いたいところなんだけど、継続活性に失敗。60%の確率で成功するはずなんだけどな。
スコットランド軍、イングランド軍ともに継続活性に失敗し続け、交互に1部隊ずつの活性化が続く。イングランド軍は両翼の長弓兵の部隊で射撃、スコットランド軍も両翼の部隊で射撃&白兵戦。だが両軍ともに相手に大きな損害を与えることができない。
イングランド軍は先ほど突撃したグロスター伯の重装騎兵部隊(黄色)を動かす。中央から左右に分かれるように攻撃していったため、左翼方面(マップ下方)に混乱状態で残っていた1ユニットを部隊主力のほうに退避させるとともに、右翼方面で攻撃。混乱状態だった槍兵を敗走、長弓兵を壊滅させる。さらに継続攻撃(Continued Attack)で敵マレー伯のもとまで切り込み、戦斧兵(Axe Infantry, AX)を混乱状態にした。
重装騎兵部隊の猛攻にスコットランド軍は冷静に対処。突出してきた重騎兵を包囲攻撃で敗走させる。そして右翼(マップ下方)のキャリック伯が前面のイングランド軍左翼に射撃&白兵戦攻撃。ここのクリフォード隊(青)には長弓兵4ユニット、クロスボウ2ユニットがあったのだが、長弓兵は半減、さらに残っているユニットも半数が混乱状態となった。
左翼が押され気味なのを見て、イングランド軍は増援をマップ右下端から登場させる。増援はエドワード隊(水色)に所属していて本隊とは離れた位置に現れることになるが、長弓兵3ユニットが含まれているため、長弓兵が消耗している左翼を強化できるはずだ。
そうはさせるか、とスコットランド軍はSeizureカウンターを使って継続奪取(Seizure)を試みる。増援が攻撃してくる前に敵左翼にさらなる損害を与えてモメンタムを維持するのだ。だが70%の確率で成功するはずだったが、失敗。自由活性を得たイングランド軍はエドワード二世を活性化させる。増援として登場した長弓兵3ユニットが急進、スコットランド軍右翼キャリック伯の長弓兵を敗走、槍兵を壊滅させた。
初期配置では分散していたエドワード隊(水色)も、エドワードの周りに集まって混乱状態から回復してきている。スコットランド軍は右翼に現れた敵増援の長弓兵に加え、エドワード本隊の多数の槍兵が戦闘に参加するようになったらかなり苦戦することになるだろう。そうならないうちに高い活性化値を生かして戦いのイニシアティブを握り、イングランド軍に有効な対応をする余裕を与えないようにしたい。
つづく